金沢の三大茶屋街と言われているのが、ひがし茶屋街、にし茶屋街、そして主計町(かずえまち)茶屋街です。
主計町は、金沢市内を流れる浅野川沿いあり、1990年に旧町名として復活し、旧町名復活運動の先駆けとなった町です。
ほかの茶屋街同様に、古い町屋の建物が並び、老舗の小料理店や新しい和風カフェなどが軒を連ねています。
街並みそのものが純和風で、何とも言えない風情があります。
そんな主計町にあるのが絶品鍋のお店、創業60年余りの歴史がある老舗の「なべ割烹太郎」です。
お店の場所は、昼は静かな主計町茶屋街
住 所:金沢市主計町2番7号
電 話:076-231-5152
営業時間:12:00~22:00(LO. 20:00過ぎ)*11月から2月は16:00~
定休日:不定休
ひがし茶屋街と浅野川大橋を挟んで、対角線上に位置するのが主計町茶屋街です
ひがし茶屋街は日中の賑わいがすごいですが、主計町はどちらかというと昼間に営業しているお店が少なく、夜の方がお客さんが多い印象です。
それでも、北陸新幹線開業以来、国内外からの観光客を中心に人が増えてきました。
昼間は静かな街並みで、和の風情を背景とした写真撮影が観光客のお楽しみのひとつになっています。
有名なタレントさんが撮影に訪れているほど素敵な街並みです。
老舗は敷居が高い?でも、太郎は一見さんでも大丈夫!
老舗の料亭となれば、一見さんはお断りされてしまうと言うイメージがありますが、太郎は決して敷居を設けないおもてなしをうたっている、優しいお店です。
県内外、外国のお客さんも温かく歓迎して貰えます。
昔の町屋そのものなので、2階への上がる階段が狭くて急だったり、廊下も狭かったりしますが、それも現代の人にとっては異空間のような感じでこれも素敵です。
お部屋は完全個室になっていて、お座敷が大小合わせて15部屋(2名~32名まで)あり、掘りごたつのお部屋も1部屋あります。
誰に遠慮することもなく、親しい仲間と一緒に時間を忘れて過ごすことができます。
お鍋の味を決めるお出汁は一子相伝の味
これからの時期におすすめなのは、断然お鍋です。
5月から8月は会席コース(5,175円税別・奉仕料込)、9月からは寄せ鍋(5,500円税別・奉仕料込)のみになります。
お鍋の具は、日本海で獲れる旬の魚介がメインで、地物野菜が彩りを添えています。
時期により多少の変更はありますが、通年で鯛、鱈、かわはぎが入ります。
能登中島産の牡蠣が入る時期もあります。
具材は、特に珍しいものはないかもしれせんが、特筆したいのは「お出汁」です。
透き通った出汁は、そのままでも十分旨味がありますが、その上に具材から出た旨味も加わり、何とも言えない非常に美味しいお出汁になります。
お部屋には必ず、お鍋のお世話をしてくださる仲居さんが付き、調理から具の取り分けまで全てを仕切ってくれます。
誰にも偏りができないように、ひとつひとつ丁寧に取り分けてくれますので、下手な手出しは無用です。一度に全部の具材を入れるのではなく、お鍋に入れる具材を変えながら、3度に分けて鍋を作ってくれます。
2度目、3度目になればなるほど、お出汁に具の旨味がしみこみ濃くなってきます。
全ての具を食べ終わった後、締めはおじやになるのですが、その前に太郎特製のきび餅が入ります。このきび餅も非常に美味しいです。
そして、最後の最後に鍋に残った具のかけらを網で丁寧にすくって、ご飯を入れ、いよいよおじやです。ここでも仲居さんがしっかりとアクを取りながら、おじやを作ってくれます。
当然、すべての旨味が染み込んだおじやは、絶品と言うほかに言葉はありません。
おいしさに、お箸がとまりませんよ。
寒くなると太郎の鍋が恋しくなる
太郎の鍋の美味しさは、一度食べたら忘れられません。
味わいの深さと温かいおもてなしも、太郎の鍋が忘れられなくなるひとつです。
雪がちらつく頃の主計町は、金沢の良き風情がひときわ際立ちます。
白い息を吐きながら浅野川沿いの小道を歩き、太郎の鍋で温まる、そんなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
ご家族、親しいお仲間とぜひ訪れてみて下さい。
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